DIARY:私のローマ / オレンジの樹と、鐘の音 その7

ドリア・パンフィーリ美術館のクリスマス・ツリーと絵画散歩

 


 

 

 

 

永遠の都ローマに、
ナターレ=クリスマスの季節に滞在しているのだから、
とっておきのクリスマス・ツリーを見に行きましょう!と、
ドーリア・パンフィーリ宮殿美術館 Galleria Doria Pamphilj へ。

 

まず、宮殿の一階にある大好きな カフェテリアで 朝食をいただきました。
ギャラリー入口横の回廊では、オレンジの樹に実がたわわです。

 

 

真冬とは想えない深緑色の瑞々しい庭木。中庭の手入れの良さに家主の美意識伝わる。

 

 

以前は入館は裏からでしたが、現在はコルソ通り側から入れます。
賑やかなコルソ通りに面しているとは思えない静けさ。
現在もこの宮殿には家主が住んでいらっしゃるそうで、
その一部をギャラリーとして公開しています。

 

 

 

 

誰もいないギャラリー。
この美術館にも何度も足を運んでいますが、こんなに空いているのは初めて!

 

そして、見たかったクリスマス・ツリー。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

ため息です。
美しい!

迎賓の間のツリーを独り占めで、いつまでも見入っていました。

 

 

 

 

 

礼拝堂

 

 

天井のフレスコ画

 

 

スペインの巨匠、ディエゴ・ベラスケスのイノケンティウス10世の肖像。

 

 

 

ここのギャラリーで私が好きなのは、
ヤン・ブリューゲル (父) Jan Brueghel(1568-1625)の
宝石のように美しい博物学的な作品群です。

壁一面の展示品の中で、
ヤン・ブリューゲル (父)の作品は目線の高さにあり、
この宮殿で代々過ごしたご家族や、こどもたちが、
この魚は何、この動物は、と、会話した場面をイメージできるのです。
絵画と人とをつなぐ空間を想えて、私は心和みます。

 

 

 

 

 

愛する画家、デューラーの作品。

 

 

ベッリーニのキリスト

 

 

美しいサロンも独り占めです。
静かで、夢を見ているようでした。

 

 

 

 

 

 

カラヴァッジョの作品が並びます。
初めてここのギャラリーに来た時、本当に驚きました。
右端の「若き洗礼者ヨハネ」は、オリジナルはカピトリーニ美術館にあります。

 

 

 

日本だったら並んで観るような作品が、ラフに壁に展示されています。

 

 

 

最後に、この絵も大好きです。

キッチンに立つ自分を見るよう。。。笑。

 

 

 

 


ドリア・パンフィーリ宮殿美術館 Galleria Doria Pamphilj

開館日:毎日
休館日:1/1、復活祭の日曜日、12/25
開館時間:9:00〜19:00(入場券売り場は18:00まで)
チケット情報など → こちら
アクセス:コルソ通り

 


 

 

 

 

 

 

美術館を出て、コルソ通りを進み、
スペイン広場 Piazza di Spagna に立ち寄りました。

 

 

 

 

 

そして、マルグッタ通り Via Margutta へ。
ここの工房のご主人が全く変わっていないので驚きます。
こんな素敵な通りで作業して、毎日過ごして、幸せな人生だな。

 

 

 

マルグッタ通りの若い頃にお世話になった額縁屋さんは今もあります。

 

 

 

 

ポポロ広場 Piazza del Popolo の
サンタ・マリア・デル・ポポロ教会
Basilica Parrocchiale Santa Maria del Popolo へお祈りに。
この教会は美術館のようで、礼拝とともに多くの美術作品を拝観できます。
(小説や映画などでも知られ、説明不要かもしれませんね。 🙂 )

この教会を訪れる際は、コインを多めにお持ちになると良いですよ、
各チャペルの名作はコインを入れると照明がつくシステムで、
コインはいくらでも良いのですが、私はいつもここで散財します。笑。

 

 

主祭壇の「マドンナ・デル・ポポロ」人々のための聖母。

 

 

 

今朝、見学したドリア・パンフィーリ宮殿のプライベートなギャラリーと違って、
こちらは1099年に市民が教会の建設費を負担したので、
市民(ポポロ)の聖母像です。
現在の教会はシクストゥス4世の名によって再建されたものだそうです。

シクストゥス4世は外交は失敗と言われていますが、
ローマのルネサンス〜バロックの基盤を創った方。

 

 

チェラージ礼拝堂 Cappella Cerasi の主祭壇画は
アンニーバレ・カラッチ Annibale Carracci の「聖母被昇天」。
カラッチ一族は画学校を創立するなど美術教育にも熱心でした。

カラッチの絵の左右は
カラヴァッジョ Michelangelo Merisi da Caravaggio の作品です。
右は「聖パオロの改宗」、左は「聖ペテロの逆磔刑」です。

 

 

カラッチ作品もカラヴァッジョに負けていないと感じます。
絵具も高価なものを用いて油画らしく発色も良く、くせがない。
左右のカラヴァッジョの陰影が、一層に聖母を美しく際立たせています。

 

 

ラファエッロ設計のキージ礼拝堂 Cappella Chigi。
主祭壇画はセバスティアーノ・デル・ピオンボ Sebastiano del Piomboの
「聖母の誕生」Natività della Vergine、マリア様が誕生した場面です。

セバスティアーノ・デル・ピオンボ(1485-1547)は、
ジョルジョーネやベッリーニを師に、
ミケランジェロやラファエッロとも交流があった画家と言われ、
確かなデッサン力で上品な作品を多く残しました。

ヴェネツィア派的な陰影が美しく空間に放たれ、
両側のベルニーニ Gian Lorenzo Bernini の作品と響いています。

 

 

 

ロヴェーレ礼拝堂 Cappella della Rovere の
「幼子キリストの崇拝」L’Adorazione del Bambino con san Girolamo 。
赤いマントの聖ジローラモ(ヒエロニムス)が礼拝する姿も描かれています。

素朴な馬小屋、岩、樹々などの風景が丹念にフレスコ画で描かれ、
また、品良く修復されています。

牛とロバがゆっくりと藁を食み、他は静寂の世界。
麦束の上の幼子だけが元気に手足を動かし、
愛らしいお姿で大好きな作品です。
ピントゥリッキオ Pinturicchio (1452-1513)とその工房の作。

 

縁を彩るフレスコ画の装飾も美しい。
この絵の前で、多くの市民が祈り、癒されてきたことでしょう。。。

 

 

 

次回はピア門界隈、母校の修道院などを紹介します。