暑中お伺い申し上げます
酷暑が続く日々にも、夏らしい楽しみや美しさを探しながらお過ごしのことと存じます。
鎌倉の野山では、晩夏から秋に咲くクズ、ホトトギス、タマアジサイなどの花々が見られ、立秋の風情も感じる季節になりました。
「スタジオ便り」をお読みくださりありがとうございます
画家の日乗・ポントルモの日記
これまでに続き7月も、秋に銀座伊東屋様で開催予定の小さな展覧会のための制作や、事務仕事に費やしました。
展覧会のご依頼やご注文、展示規約に沿って事務的に応え信頼を得ていくことも、秘書のいないようなアーティストの大切な仕事です。
作業の合間の読書。
以前にX(旧Twitter)のフォロワー様が教えてくださって、古書店で見つけた「ルネサンスの画家・ポントルモの日記」(中嶋浩郎 訳、宮下孝晴 解説 / 白水社)を読みました。
イタリア ルネサンス時代・マニエリスムの画家としても知られる ヤコポ・ダ・ポントルモ Jacopo da Pontormo (1494- 1557)の創作と食日記から構成される内容で、ポントルモの健康管理の秘訣なども書かれており、数世紀前の画家に共感しました!
特にポントルモはメディチ家の宮廷画家になったブロンズィーノAgnolo Bronzino (1503-1572)と食卓を囲むことが多く、肉屋の家に生まれたと伝わるブロンズィーノと共に頻繁に肉をしっかり食べており、画家たちの眼球の健康さ、日頃から私自身も感じている視力維持の秘訣を学ぶことができました(笑)。
東京の夏を楽しむ
広尾の宗朋先生の 茶湯ワークショップ「お茶散歩」に久しぶりに参加できました。
先生によるお茶を囲む季節の素敵な空間、ひとときご一緒くださる皆様との語らいに心が静まり、前進するエネルギーをいただきました、感謝。
宗朋先生のお稽古帰りに寄った銀座では、いつも楽しみにしている植物のプロジェクト「ギンザのノハラ」(銀座三越前や銀座松屋前の植栽)の夏草の姿に和みました。
カノコユリを描く
鎌倉は日照り続きで、山の草木は葉が焼け枯れて気の毒なほどでした。
7月末日にようやく恵みの雨、潤いを得た野山のユリがきっと一斉に咲いただろうと、麦わら帽子をかぶってスケッチブック片手に出かけてみました。
以前から気になっていた町内のカノコユリの群生地に足を運び、モミの大木の木陰で涼風と共にスケッチすることができました。
明治時代〜大正時代の鎌倉・玉縄界隈はユリの名産地で、主にイギリスに様々な百合根が輸出されていたそうです。私が幼い頃の鎌倉では、カノコユリも旧市街の街角などで華やかに咲いていた記憶があります。
描いていたら、若い頃に鎌倉・雪ノ下でカノコユリをスケッチしたことを思い出しました。
最後までお読みくださりありがとうございます。
旬のものを召し上がってお健やかにお過ごし願います。
麻里
【望月麻里の今後の活動】
●ポストカード チャリティ プロジェクト
2024年9/11(水)14:00-18:00
オーストリア・ウィーン市16区オッタクリング
●望月麻里 作品展
2024年10/1(火)〜10/10(木)
銀座 伊東屋 本店 K.Itoya B1F
東京都中央区銀座2-7-15
●心星展
2024年12/2(月)〜12/7(土)
銀座スルガ台画廊
東京都中央区銀座6-5-8 トップビル2F
※今冬は「サポサポproject」に参加致しません。楽しみにしていてくださった皆様には申し訳ござません。今後、参加の際はまたご案内いたします。