詩をフェスに寄せて
素描と短詩 3
雨の岐れ路
9歳のわたしは
バスを待つ間に
初めて詩をつくった
全てがうまくいかず
全てが不安の
水色のワンピース着た少女
・ ・ ・
バス停向かいのカフェで、
温かいお茶と
青林檎のクーヘンをいただきましょう。
9歳のわたし、こっちに来て!
今のわたしがあなたを
ぎゅっと抱きしめましょう。

素描3 #01 :バスを待つ間に・岐れ路で(紙に鉛筆、色鉛筆) 画 望月麻里 2025年10月26日〜28日制作 illustration by Mari Mochizuki
2025年10月1日、第1回 KAMAKURA POETRY FESTIVAL (通称 ”詩をフェス”)の初日に、鎌倉市内の母校周辺を懐かしく歩きました。
私が初めて詩をつくった年から、ちょうど半世紀経った2025年に、鎌倉で ”詩をフェス” が開催される事、フェスに私自身が参加できる事も嬉しく、創作の原点のような場所を再訪し何か創りたい気持ちになりました。

懐かしい通学路・鎌倉にて:撮影 望月麻里

素描3 #02 :秋のリズム 鎌倉にて(画用紙に鉛筆、色鉛筆)画 望月麻里 2025年10月1日制作 illustration by Mari Mochizuki
9歳の私が初めてつくった詩は、空(そら)でうたったので記録がありません。
道路にできた水たまりに映る現象や、落ちる雨と水面の表裏を美しく感じ、拙い言葉を並べたのです。
一緒にバスを待ちながら、私の詩を聞いた担任の先生が「あなた、詩を書いてみない?」と気にかけてくださり、しばらく特別に詩のご指導を受けました。
当時の私は弟の誕生で大きな環境の変化と混乱があって、クラスで「忘れ物の女王様」にも君臨し、詩どころではない毎日。詩の宿題も提出できません。私にとって図工室が特別な空間と気づき始めた頃でもありました。
2025年10月1日は、初めて詩をつくった日と同じ雨降り。
岐れ路の某店(9歳の頃にはお店は無かった)で窓の外のバス停を眺めながら、青林檎ブラムリーのクーヘン(焼き菓子)をいただいて、その甘酸っぱさとセピア色の思い出を味わいました。
KAMAKURA POETRY FESTIVAL
詩を(通称 詩をフェス)
会期:2025年10月1日(水)〜10月31日(金)
会場:鎌倉市各処
運営:KAMAKURA POETRY FESTIVAL 実行委員会
https://www.siofest.com
詩をの遊星
望月麻里 MariMochizuki
『素描と短詩』
2025年10月1日(水)〜10月31日(金)
” 詩をフェス “期間中に鎌倉を歩き、素描を言葉とともにオンラインで数点発表します。
望月麻里の note もしくはオフィシャルサイトでご観覧いただけます。
https://note.com/mochizukimari
麻里
【お知らせ】
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【望月麻里の今後の活動】
●詩をフェス
「素描と短詩」望月麻里 Mari Mochizuki
Kamakura Poetry Festival
2025年10/1(水) – 10/31(金)
鎌倉各処
1 Oct. – 31 Oct. 2025
Kamakura city
●日本画俊英作家展「心星展」
Group exhibition
2025年 12/1(月)- 12/6(土)
銀座スルガ台画廊
東京都中央区銀座6-5-8 トップビル2F
1 Dec. – 6 Dec. 2025
Ginza Surugadai Gallery
2F 6-5-8, Ginza, Chuo-ku, Tokyo
●サポサポ project vol.23
Group exhibition
2025年 12/12(金)- 12/14(日)
Gallery 5610
東京都港区南青山5-6-10 5610番館
12 Dec. – 14 Dec. 2025
Gallery 5610
5-6-10 Minami-Aoyama, Minato-ku, Tokyo