海辺の街で(リド・ディ・オスティア)
オスティア在住の友人Fさんに誘われアペリティーボ。
ローマ近郊の海辺の街オスティアに行くのは久しぶり。
滞在先のアパート前の停留所から3番のトラムに乗車し、ピラミッドのあるピラミデ駅 Piramide へ。
リエージ Liegi 通りで途中下車して、Fさん夫妻が大好きな地ビールの大瓶をお土産に購入。
再び乗車したトラムは、交通規制の為に途中の駅で全員降ろされてしまいました。
時間には余裕があったので地下鉄駅まで散歩することに。
サン・クレメンテ聖堂 Basilica di San Clemente の拝観も叶いました。
聖堂のモザイクや地下のミトラ教神殿の構造はもちろんですが、マソリーノによる聖カテリーナ礼拝堂のフレスコ画はローマで大好きな絵画作品のひとつ。
印刷物からではありますが、ここのマソリーノの受胎告知を模写したこともあります。
コロッセオ駅まで歩いて地下鉄B線でピラミデ駅へ。
いつも立ち寄る駅前のカフェテリア 「100%BIO 」でひと休みし、ピラミデ駅で連絡している ローマ=リード鉄道のポルタ・サン・パオロ駅 Porta S.Paolo から乗車し40分弱。
終点駅 クリストフォロ コロンボ駅 Cristoforo Colombo までの小旅行。
ローマ市内から公共交通券BIT(1.5ユーロ)で行けるのは旅人にとっては嬉しい。
クリストフォロ コロンボ駅に到着すると、ロータリーにFさんが彼女の愛車で待っていてくれました。
一週間前から彼女はこまめに道順や時間を連絡してくれ、細やかで、明るくて、心温かな人。大切な友人です。
早速、彼女の運転で海辺を走ります。
私は湘南地方の海辺育ちで、オスティアと湘南は景色が大変似ていて、とても親しみがあることを話しました。
浜辺には海水浴の季節に借りるキャビン (カビーナ Cabina) が並んでいます。
Fさんのお友達と待ち合わせているオスティア埠頭 Pontile di Ostia へ。
Fさんの語学の先生のTさんと、Tさんに学ぶAさんと落ち合って、皆さんとおしゃべりしながら埠頭から海を眺めました。
皆さんと海辺のカフェテリアでティータイム。
Fさんの語学の先生Tさん朗らかで優しくてとっても素敵な方でした。
ローマ大学やTさんに学ばれたAさんは、日本で長くお仕事をされたとのことで完璧な日本語を話されます。
Aさんはイタリアを拠点に日本文化を紹介する、非営利団体の Japan Planet を立ち上げられ、日本語クラスをはじめ、陶芸、アート、折り紙、茶道、料理、習字などのWS、イベントを開催しイタリアと日本の文化を繋いでいらっしゃいます。
団体の設立やwebサイトの立ち上げには多くの時間とエネルギーが必要だったと想いますが、日本への愛を形にしてくださって、今後のご発展、ご活躍が楽しみです。
ローマでの私の個展情報を早速 webサイトでご紹介くださいました。
Japan Planet 様 望月麻里 個展情報ページ
http://www.japanplanet.it/japanese-garden/
ティータイムをお開きにして、皆さんとはアペリティーボでの再会を約束し、再びドライブへ。
Fさんご夫妻はお仕事とは別に、ノルディックウォーキングのインストラクター 有資格者。
いつかオスティアの自然の中で一緒に歩こうと約束していて、今回はオスティア海岸沿いに広がるスタターレ・デル・リトラレ・ロマーノ自然保護区Riserva Naturale Statale del Litorale Romano の 一部も案内してくれました。
自然保護区で野草を見かけると、私を思い出して画像を送信してくださる優しさ。
自然保護区を後にし、Fさんのご自宅でひと休みして、オスティアの 老舗ピッツェリア ROMOLO に向かいました。
Tさん、ティータイムでご一緒したNさんご夫妻とも合流し、Fさんご夫妻と共に6名の楽しい会食がスタート。
私は魚介のマリネサラダ、カルチョ エ ぺぺのパスタをチョイス。
Fさんのコーディネートで集った素敵な皆さん。
全員が来日経験があり、鎌倉をご存知の方もいらして、久しぶりにリラックスして過ごせました。
Fさん夫妻は翌朝早くからお仕事とのことでしたが、夜遅くにパリオリのアパートまで車で送ってくださいました。
お二人が愛おしくて別れ難かったです。
世界中を旅した父は、生前、少女の頃の私に話してくれました。「世界中、海辺の街の人達、港がある街の人達は寛容で優しい。」父のそんな言葉を思い出しながら、皆さんからいただいた薔薇の花をアパートの部屋に飾り、海風の余韻に包まれ眠りにつきました。。。