10月になりました。
いつもご訪問をありがとうございます。
本日は嬉しい報告です。
2006年に出版した絵本、「ママがおこるとかなしいの」が、2018年9月末に中国で出版されました!
タイトル: 我不想 让妈妈生气 (ママがおこるとかなしいの)
出版社 : 北京科学技术出版社(国営の出版社)
作 者 : 濑川文子 (瀬川文子)
图(絵): 望月麻里 (モチヅキマリ)
译(訳): 肖萧
初版から12年の時を経て、このような運びになり、大変驚き、また嬉しく思っています。
いつもこの絵本をそばに置いてくださった読者の皆様に心より御礼申し上げます
日本の出版元の 金の星社 さん の皆様が、細やかにお心を配ってくださり、また、想像以上に印刷技術が高く、素晴らしい一冊になったと感じています。
担当の方にお願いして中国での販売店を教えていただきました。
中国国営の書店 新華書店 さん をはじめ、インターネットの書店「当当網 さん、「京東網」 さんなどで販売されています。
新華書店 といえば、少し前に24時間営業ロボット接客の店舗が、北京にオープンしたことが話題になりましたね。
また、上海の新華書店 は安藤忠雄氏の設計だそうです。
これを機に、ぜひ、中国にも足を運んでみたいです。
絵本「ママがおこるとかなしいの」は、米国の臨床心理学博士 トマス・ゴードン氏 Thomas Gordon Ph.D. の Parent Effectiveness Training のメソッドを絵本の作者の 瀬川文子 (私の従姉妹)が、家族の何気無い風景の中に構成し書いたお話です。
トマス・ゴードン博士の心理学を取り入れたコミュニケーションは、ニューヨーク州を始め米国では教員の必修単位になっており、家庭だけでなく、企業のリーダの研修に取り込まれたり、様々な環境の中で活かされるメソッドです。
このメソッドを取り入れた絵本を、中国国営の出版社が出版してくださるのですから太鼓判ですね!
中国のインターネット書店に寄せられたこの絵本へのレビューも好評で、絵についてのコメントも見かけ励みになります。
webサイトの PUBLICATIONS のページに絵本の中国版の情報を加えました。
中国出版記念に弊webサイト限定で、メグちゃんに赤と山吹色のチャイナドレスを着てもらいました。
メグちゃんにいつも寄り添っている猫ちゃんは、猫蝶図という中国で縁起の良い組み合わせで描いてみました。
猫と蝶は中国では長寿の象徴で、絵本が長く愛されるように祈りを込めています。
この機に画材のことを少し書いておきます。
「ママがおこるとかなしいの」の挿絵は鉛筆と色鉛筆で描いています。

スタジオの風景。
色鉛筆でイラストレーションを描き始めて40年近くになります。
中学1年生の時のお年玉で ドイツの STABILO の色鉛筆セットを購入、現在はメーカーを問わず、色や質感を使い分けて描いています。
ティーンの頃は、手にしたドイツの色鉛筆の描き心地が嬉しく、POP UP(飛び出す)のカードや絵本の作家になる夢を持って、毎日のようにイラストレーションを制作しました。
中学3年生で某ショップの雑誌掲載用の作品を受注したり、コンテストに応募して賞金や賞品を楽しむ少女でした。
下の画像は高校2年生位の時に自作した飛び出す絵本の1ページで、デッサンの狂いはあるものの、色鉛筆でのびのび描いていたと、今も感じます。

女の子が買い物帰りにポストにラブレターを見つけ驚いているシーン。ティーンらしい画題。目の部分に仕掛けがある。

スーパーマーケットの紙袋から、グレープフルーツ、トマト、胡瓜、炭酸水、ジェリービーンズ、マヨネーズなどがあふれる様子が元気に描かれ、ページを開くと飛び出す仕掛けになっている。
色鉛筆は私にとって指のような存在で、スタジオでも旅先でも、今でも、いつも一緒です。
少女の頃の私は小さな部屋でイラストレーションを描いていて、両親の離婚など、決して明るい毎日ではありませんでしたが、当時の私に、あなたの絵は、憧れの Hallmarkの商品 の原画になったり、
本の 挿絵 になって海を渡っているよと、話しかけてあげたいです。
また、若い方にも夢が叶うことを伝えたいです 。
先日、家族が中国出版を祝ってくれました。
鎌倉の老舗洋菓子店 「レ・ザンジュ」さんの「シャルロットオフリュイ」というベリーたっぷりのケーキで、プレートに注目! 中国語でメッセージが書かれています。
粋な計らいにドキドキ! 嬉しかった!
一生の思い出になりました。

サプライズのお祝いで、テーブルセッティングできませんでしたが記念撮影 ♪
絵本「ママがおこるとかなしいの」が、
たくさんの方のお手元に届きますようスタジオから祈っています。